PR

食に対する日本人の特異性

コラム
インド料理

カナダに住んでいるといろいろな人種の人たちの日常を見る事ができます。先日、会社で食事をしている時にふと気が付いた事がある。

今働いている会社には、カフェテリアがあって食事が提供される。だいたいは、パンとそれに挟むもの(ハム、チーズなど)やサラダ類がメインだけど、他に一品か二品、調理された副菜もだされる。もちろん、それを食べないといけないわけではないので、口に合わなかったり気に入らなければ自分で食べるものを持参する人もいる。
だから、その副菜も、他人種の国だけあって毎回違ういろいろな国の料理をベースにしたものがでてくるのだけど、内容によって食べる人がはっきり人種ごとに別れます。

いっぽう、場所柄中国人とインド人が多いが、見ていると彼らの食べるものはほぼ一貫している。
言うまでもなく、中国人は中国系の料理、インド人はインド料理を毎日食べている。だからその日の副菜などが、彼らの国の料理でない場合、見ただけでほとんど手をつけることすらしない。そして、自前で用意した食べ物を食べている。つまり食に関しては、とても保守的。試してみようとすらしないものがほとんど。

ところが日本人は、食べたことがないものにもかなり興味を持って、とりあえず食べてみる人が多いように思う。見た目だけでは判断できないし、もしかすると自分の口にあっているものかもしれないから。
そのあたりが、ほかの国の人たちのその行動をみるにつけ対比で、日本人は食に対する姿勢が特異だなと思ったしだい。

確かに、韓国料理屋さんでインド人を見たこと無いし、その逆もない。ゼロではないと思うが、わざわざ行く事はないのだろう。当然、友達同士とか会社の同僚などで集まって食事にいけば、いろいろな人種の人が集まったりするから、付き合いで行く事はあると思う。でも例えば、韓国人同士でわざわざインド料理を食べに行くと言うのは聞いたことも見たこともない。
もっとも、カナダ生まれのインド人など、いわゆる二世の人たちは、カナダの文化で育っているので、大人になってから他の国から移民で来た人たちよりは自国の料理以外にもまだ寛容だろう。

そこへいくと…

日本人は行きます、自分たちだけでもいろいろな国の料理のお店に(笑)

特に自分は、好奇心旺盛なほうなので、先日もインド人がたくさん住んでいて、インド料理が軒を連ねるエリアのお店にいってきた。店内はインド人ばかり、他には数人ほど、インド人のパートナーか友達に連れられてきたであろう白人を見ただけ。アジア人は、自分たちのみ。場違い感ハンパない(笑)
それでもお構いなくいろいろなものを注文して食べていました。
インド人の同僚のおすすめ店だけあって、どれもとても美味しかった!!

日本人のこういう食に対する探究心の貪欲さが、今の日本食によく現われていますね。
ラーメンや餃子、カレーライスなど、もともと他国の料理だったものを、日本人の嗜好にあうように和風にしたものにしていった。そして今や日本独自の料理としてすっかり完成されている。
これは食べ物に限らず、日本人の特質というか、他の国にない良さだと思う。だからどんなピンチになっても切り開いていく事を先祖代々おこなってきたのが今の日本。
これは、受け継いでいかないとですよ。

タイトルとURLをコピーしました